まず、「安く」という点です。もともと、多くの工務店が手がけている木造軸組工法は、最も広く普及している工法です。そのため、本来、安くつくれるはずなのです。普及している工法であれば、資材の物流態勢が整っていますし、大工など職人を一から教育しなおす必要もありません。コストのあらゆる面で、普及していることは有利に働くはずなのです。ところが、実際には必ずしもそうではありません。大手メーカーと大して違わない価格で建てている工務店も結構あり、しかも、経営的にはあまり儲かっていないのです。どこに問題があるのでしょうか。いろいろ理由は挙げられますが、結局、従来の家をつくる仕組み全体がブラックボックスになっていたからだと思います。家一軒建てるのに、実際いくらかかるのか、お客様にはもちろん、建てている工務店にもよく分かっていないのです。「そんな馬鹿な」と思われるかもしれませんが、多くの工務店では、工事が全部終わってみないと費用がどれだけかかったか、利益がいくらになるかがはっきり分かりません。最初に用意している見積もりは、正直言って「経験と勘と度胸」の産物なのです。住宅の建築コストは、材料費、人件費、その他経費の3つに分けられます。これらをお客様からいただく工事費から差し引いた残りが利益です。
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